• 9月 2, 2026
  • 9月 5, 2026

PCOSってどんな病気?

PCOS(Polycystic Ovary Syndrome)は、日本語で「多嚢胞性卵巣症候群」と呼ばれる病気です。

排卵障害の原因として比較的多くみられる疾患の一つで、排卵が不規則になることで、自然妊娠が難しくなることがあります。

「卵巣に卵胞がたくさんある」と言われたら

婦人科の超音波検査で、「卵胞がたくさんありますね」と言われ、不安になったことはありませんか?

まず知っておいていただきたい大切なことがあります。

「多嚢胞性卵巣」と「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」は、同じではありません。

PCOSは、単に卵巣に卵胞が多いというだけの状態ではありません。

月経や排卵の状態、ホルモンのバランスなどを総合的にみて診断される病気です。

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PCOSの診断(2024年改訂)

PCOSは、主に次のような項目を総合的に評価して診断されます。

  • 月経周期の異常(無月経・稀発月経など)
  • 多嚢胞性卵巣所見、またはAMH高値
  • アンドロゲン過剰、またはLH高値

👉 超音波検査で卵胞が多く見えるだけでは、PCOSとは診断されません。

月経周期や排卵の状態、血液検査なども含めて、総合的に判断します。

2024年版PCOS新診断基準ガイド

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卵胞が多く見える理由

通常、卵巣では複数の卵胞が育ち、その中から1つの卵胞が成熟して排卵します。

PCOSでは、この過程がうまく進まず、

「卵胞は育ち始めるものの、十分に成熟して排卵するまで進みにくい」

という状態になることがあります。

そのため、超音波検査では小さな卵胞が多く見えたり、排卵が不規則になったりします。

結果として、月経周期が長くなったり、月経が不規則になったりすることがあります。

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よくある誤解

卵胞が多い=妊娠しやすい

→ 必ずしもそうではありません。

卵胞が多く見えていても、排卵が規則的に起こらなければ、自然妊娠の機会は少なくなります。

PCOS=妊娠できない

→ これも誤解です。

PCOSがあっても、排卵を整える治療などによって、妊娠・出産に至ることは十分に可能です。

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今すぐ妊娠を希望していない場合でも

PCOSでは、月経が長期間来ない状態が続くことがあります。

このような状態が長く続くと、排卵が起こらないことによるホルモン環境の影響で、子宮内膜が過度に厚くなることがあります。

そのため、現在妊娠を希望していない場合でも、月経の状態によっては治療が必要になることがあります。

必要に応じてホルモン治療などを行い、定期的に消退出血を起こすことで、子宮内膜を適切に管理することがあります。

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まとめ

PCOSには、次のような特徴があります。

  • 卵胞が多いだけの状態ではない
  • 排卵や月経周期、ホルモンのバランスが関係している
  • 妊娠できるかどうかだけで判断する病気ではない

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「卵胞が多い=PCOS」ではありません。

そして、

「PCOS=妊娠できない病気」でもありません。

正しく診断し、その時のライフステージや妊娠希望に合わせて、必要な治療や管理を行うことが大切です。

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次回は

「PCOSは不妊になるの?――妊娠を希望したとき、まず何をする?」

について、詳しくお話しします。

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監修 Dr. 保母 るつ子

  • 日本専門医機構 産婦人科専門医
  • 日本生殖医学会 生殖医療専門医
  • 日本産科婦人科内視鏡学会 技術認定医(腹腔鏡)
  • 医学博士
秋葉原ART Clinic 03-5807-6888 ホームページ