• 9月 16, 2026

年齢は妊娠にどのように影響するの?

妊娠と年齢:とっつの変化

秋葉原ART Clinic院長の湯です。今回は「妊娠と年齢」の関係を解説します。

「年齢が妊娠に影響する」と聞いたことはあっても、具体的に何がどう変わるのかは、意外と知られていないかもしれません。

妊娠と年齢の関係には、主に以下の4つが大きく関わっています。

  • ① 卵子の数
  • ② 卵子の質
  • ③ 流産率の上昇
  • ④ 年齢とともに増える婦人科疾患

それぞれの理由について、詳しく解説します。

1. 卵子の数と年齢の関係

卵子は、生後あらたに作られるものではありません。お母さんのお腹の中にいる胎児期(妊娠20週頃)にすでに作られており、その時期には数百万個あるとされています。

しかし、出生後は年齢とともに少しずつ減り続け、新しく増えることはありません。最終的に卵子がほとんどなくなると閉経を迎えます。つまり、年齢を重ねるにつれて妊娠に使える卵子の「数」は確実に減っていくという点が、妊娠と年齢の大きな関係のひとつです。

なお、血液検査で調べられる「AMH(抗ミュラー管ホルモン)」は、卵巣内に残っている卵子の数の参考指標として用いられています。

2. 卵子の質と年齢の関係

年齢の影響は「数」だけではありません。卵子の「質」も、年齢とともに変化していきます

年齢が上がるにつれて受精しにくくなったり、受精しても妊娠に至りにくくなったりすることがあります。

先ほど触れたAMHはあくまで「卵子の数の目安」であり、卵子の質を評価する検査ではありません。卵子の「質」に最も深く相関しているのは、実年齢だと考えられています。

3. 年齢と流産率との関係

仮に妊娠に至ったとしても、年齢が高くなると流産率が上昇することが知られています。

これは、加齢に伴い卵子が作られる過程で「染色体の不分離(数の異常)」が起こりやすくなることが主な一因です。妊娠のしやすさだけでなく、妊娠を継続できるかどうかにも年齢が影響を与えます。

4. 年齢とともに増える婦人科疾患

年齢を重ねることで、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症などの婦人科疾患が見つかる機会も増えてきます。

これらの疾患は必ずしも「妊娠できない直接の原因」になるわけではありませんが、受精や着床といった妊娠に至る過程、あるいは子宮内の環境に影響を与える場合があります。妊娠を考えたときには、子宮や卵巣の状態を含めた総合的な評価が大切になります。

年齢だけで判断する必要はありません

同じ年齢であっても、卵巣の状態やホルモン値、これまでの経過は人それぞれ異なります。年齢を重ねるにつれて、その個人差もより大きくなると感じています。年齢だけですべてが決まるわけではありません。大切なのは、年齢による変化を正しく理解したうえで、今のご自身の状態を客観的に知ることです。

不妊治療を考え始めたら

「もしかして…」と妊娠について悩み始めた時点で、医療機関に「相談する」という選択肢を持っていただければと思います。

すぐに治療を始めることだけが目的ではありません。正しい情報を知るため、そしてこれからの将来を考えるための一歩として、専門の医療機関を受診することも大切です。

当院では、年齢や背景、検査結果を踏まえ、お一人おひとりに合った治療方針を一緒に考えてまいります。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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