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凍結してある胚盤胞のPGT-A検査について

院長の湯です。凍結してある胚盤胞に対してPGT-Aができるか、との質問がありました。
答えとしては、検査を受けることが可能です。

当院ではガラス化急速凍結法による凍結を行っております。胚の凍結保存は長期的に可能であり、ほぼ半永久的に保存できると言われています。
凍結融解後の胚の生存率は約99.0%です。しかし、凍結・融解の過程で胚にダメージが加わり、移植が困難な状態になる場合もわずかながらあるため、胚の再凍結を極力に避けることが望ましいと考えています。

PubMed(世界の主要医学系雑誌等に掲載された文献を検索することができるサイド)で検索した結果、胚を再凍結・融解した際の成績や予後に関する報告は少数しかありませんでした。
日本の施設からですが、再凍結した胚盤胞の移植は1回のみ凍結した胚盤胞の移植と比較して遜色ない妊娠率を得られたとの報告がありました. Yamato Mizobe et al, Reprod Med Biol. 2021 Jan 23;20(2):176-181.

先端的な治療分野ですので科学的に十分解明されていない部分もあるかと思います。胚の再凍結・融解のリスクはわずかかもしれませんが、ゼロではないことをご了承ください。

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