体外受精(IVF)
当院では体と心に優しい自然周期・低刺激周期の排卵誘発を実施しています。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)等の重篤な副作用を来す可能性は低い排卵誘発法です。強い卵巣刺激によって起こる月経周期の乱れも少なく、連続的に治療を進めていくことが可能です。
当院の排卵誘発法には、
- 完全自然周期
- クロミフェン(クロミッド、セロフェン)周期
- レトロゾール(フェマーラ)周期
- クロミフェン+HMG注射
- レトロゾール+HMG注射
などがあります。
年齢、卵巣の予備能力、今までの治療経過、その周期の状態などに応じて提案し、御納得するプランで治療していきます。
顕微授精 (ICSI)
精子の数が少ない、運動率が低いなど体外受精で受精の可能性が低いと予測される場合に、顕微授精を行います。
当院の顕微授精に対するこだわり
- IMSI(高倍率で精子を選別する顕微授精)システム
- Piezo-ICSI
- 紡錘体の観察
詳細については、当ホームページの培養室の紹介ページをご覧下さい。
採卵
組織へのダメージが少ない細い採卵針を採用
世界標準の採卵針(17ゲージ)に比べ、約2分の1の太さの採卵針(21または22ゲージ)による採卵を行います。 また針の先端部分の刃は特殊な方法で加工されており、組織へのダメージを最小限に抑えるように工夫されています。
そのため、痛みは軽度で、採卵のための全身麻酔処置は必要ありません。
体に大きな負担をかけず、通常は数分間で採卵が完了するので、採卵後短時間の安静時間(15分ほど)で当日帰宅が可能です。
胚移植
経腟超音波ガイド下の移植、細く柔らかいカテーテルを使用
体外受精の流れの中で妊娠成立には多くのキーポイントがあります。胚移植が最も妊娠成績に影響を与える手技だと言われています。
1.経腟超音波ガイド下の胚移植
経腹超音波と比べ、経腟超音波では子宮がもっときれいに映されます。また移植する前に尿を溜める必要はなく、そのストレスが軽減します。
2.移植カテーテルのこだわり
細い移植カテーテルを使用しています。素材も従来のテフロンという堅いものよりシリコンという非常に柔らかいものです。
3.エンブリオグルーの使用
エンブリオグルーとは高濃度ヒアルロン酸含有培養液であり、受精卵の移動や子宮内膜への接着を助けると言われています。
ヒアルロン酸含有培養液を使用することにより、粘着効果を高め妊娠率が高くなるという報告が多数なされています。
当院では、移植用培養液として全ての患者様にエンブリオグルーを採用しています。
安心・安全のための統合型システムの導入
体外受精、凍結胚などの管理システムを導入しています。
検体の取り間違い防止のため人工授精、精液検査も体外受精と同様にバーコードの読み取りシステムで行っています。